〜38年前、18歳の旅
初めての海外旅行について書こうと思いました。当時の寄稿文が残っていましたので、全文を複数回にわたって引用しつつ、コメントを加えようと思います。
以下引用
新月旗の国からこんにちは ートルコ紀行ー
幻想の都イスタンブール、緑の町ブルサ、紺碧のエーゲ海、帰ってきてどうだったと聞かれても一口では答えられないので、ただ「凄かった。」と答えるしかなかった。
日本人の我々はトルコのことをあまり知らないが、トルコの人は日本のことをよく知っていた。そこで、まず最初にトルコについて簡単に触れておこうと思う。 まず、トルコは世界でも数少ない親日国の一つである。これは色々な理由があるらしいが、一つは日本人とトルコ人が人種的に見て近く、中央アジアの騎馬民族国家を共通の祖先として考える仮説信仰からきている。事実トルコ人の祖先は中央アジアの突厥で、それから西進して今の位置にいる。また、トルコ人は、ロシアと3世紀にもわたる血みどろの戦いを13回にもわたって続けてきて、次々に領土を奪われ、おびただしいトルコ人の流血を強いられたので、かなりのロシア人嫌いである。それが日露戦争でバルチック艦隊を破ったというので国中が湧きたち、当時の首都イスタンブールなどではお祭り騒ぎが始まったという。小学校の教科書にも東郷元帥のことが載っているそうである。
宗教は、人口の99%がイスラム教で、熱心でない人が多いが豚肉は絶対に食べない。言葉はウラル・アルタイ語系のトルコ語を話しており、文法的にはほとんど日本語と変わらない。1928年まではアラビア文字を借用して表記していたが、今はアタチュルクが発案した29文字のアルファベットを使用し、文盲が減った。
トルコ語は、日本人にとって学びやすいので、行く前の5月から6月の間、大学書林のトルコ語会話練習帳、基礎1500語とカセットテープ、そして白水社の「エクスプレス」シリーズを買って勉強した。「エクスプレス」シリーズは簡単な会話を吹き込んでおり、文法を学ぶときに、「会話練習帳」は日常会話を話すのに役立った。カセットは暇な時や授業の合間などにも聞いて耳を鳴らした。結果は上々で、簡単な日常会話や世間話程度はこなせるようになっていた。
7月の実習期間中も「あと1週間したらトルコにいるんだな」などと考えながら、あれこれと想像していた。
以上引用
なぜこれほどまでにトルコに行きたかったかというと、千一夜物語を読み進めており、英雄の話、ロマンスをはじめ、市場の喧騒、家庭のやり取りなどを楽しんでいました。そのうちどうしても、千一夜物語の舞台であるバグダッドに行きたくなりましたが、湾岸戦争前のきな臭さもあり、イラクの近くのトルコに行くことにしました。熱にうなされるようにトルコ語を学び、トルコに関する書物を読み、引用の文が書けたと思います。
この文章を書いた頃の私は、まだ一度もトルコの地を踏んでいませんでした。
それでも、頭の中では、すでに旅を始めていました。




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